
青山の朝を贅沢にほどく、光と香りのオールデイダイニング
朝の青山は、光が静かに磨かれていく。
街路樹の葉を抜けた柔らかな陽が、ホテルの4階に届く頃、
『THE BELCOMO(ザ ベルコモ)』のドアをくぐる。
グリーンとグレイが調和するインテリアに、
エスプレッソの香りとクロスの擦れる音。
一日のはじまりを、少し贅沢にリセットする場所だ。
日本の素材が世界を旅する、朝昼のベルコモキュイジーヌ
朝のテーブルに届いたのは、
「アメリカンスタイルグルテンフリーパンケーキ」。
米粉の優しい甘みと、卵の香ばしさが広がる一枚。
バターの塩味がメープルの甘さをやわらかく支え、
フォークを入れるたびに、
“ふわ”と“もち”が交互に現れる不思議な食感。
横にはカフェ・オ・レ。
泡のきめ細やかさがまるで雲のようで、
口に運ぶと苦みとミルクの甘みが滑らかに溶け合う。
ホテルの朝にふさわしい、静かな幸福の味だ。

ランチタイムになると、空気は少し色づく。
「愛媛県産桜鯛のカルパッチョ」には
シェリーヴィネグレットが優しく香り、
身の締まった鯛がシャキシャキの野菜と共に踊る。
さらに「海老のグリーンカレーソース タリアテッレ」。
グリーンカレーとジェノベーゼの間を行き来するソースは、
タイとイタリアをひと皿で巡るような旅情を感じさせる。
光と風が交差する、テラスの昼時間
窓際から差し込む光が、白いクロスを淡く照らす。
テラス席に出れば、外苑の緑と空の青が広がり、
やさしい風がカトラリーをかすかに揺らす。
ストーブやブランケットも用意されていて、
季節の変わり目でも安心して過ごせる。
ホテルらしいホスピタリティが息づいているのが心地よい。

休日のブランチでは、
シャンパンを片手にパンケーキをシェアするカップル、
ノートパソコンを広げて穏やかに仕事をする人、
ベビーカーを押した家族連れ。
誰にとっても、ここは“青山の日常を少し上質にする場所”。
BGMはジャズでもボサノヴァでもなく、
まるで風そのものが奏でているように静かだ。
シーンを選ばない自由、ホテルダイニングの余白
『THE BELCOMO』の魅力は、
朝・昼・夜のどの時間にもふさわしい「余白」にある。
モーニングではパンケーキやブラータチーズの前菜を。
昼は各国の料理をアラカルトで自由に選び、
午後にはティーやデザートで小休止。
とくに人気の「クリスピーアップルパイ」は、
サクサクのパイ生地とリンゴのコンポート、
冷たいアイスがひと口ごとに温度のコントラストを描く。
カフェ利用だけでも満足度が高いのも納得だ。
訪れるたびに違う表情を見せる、ホテルの一角で
スタッフはどの時間帯でも穏やかで、
ミスがあっても柔らかい笑顔で丁寧に対応してくれる。
その所作の一つひとつが、空間の“静けさ”を保っている。

訪問するなら、朝は8〜10時のモーニングが狙い目。
昼の混雑前に、光が一番美しく差し込む時間だ。
テラスを希望する場合は予約がおすすめ。
ドレスコードはスマートカジュアル。
青山の朝を特別にしたいなら、それくらいがちょうどいい。
光が記憶に変わる場所
食後のカップに残るエスプレッソの香り。
テーブルに映る柔らかな陽。
ここは、“食”というより“時間”を味わう場所だ。
日常の中で、ふと立ち止まりたくなる瞬間を
そっと照らしてくれる。
また行こう、と思えるのは、
料理の美味しさだけじゃない。
青山の空気をまるごと包み込んだような
この店の“余韻”が、記憶にやさしく残るから。
| 店名 | THE BELCOMO(ザ ベルコモ) |
| 住所 | 東京都港区北青山2-14-4 青山グランドホテル 4F |
| ジャンル | ダイニングバー/カフェ/多国籍料理 |
| 営業時間 | ¥8:00〜23:00 |
| 予算 | ランチ¥2,000〜2,999/ディナー¥6,000〜7,999 |
| アクセス | 外苑前駅徒歩3分/表参道駅徒歩8分 |
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